社会保険・労務相談・助成金・補助金など人事労務でお困りなら
「SATO社会保険労務士法人」にご相談ください
2022年(令和4年)4月1日くるみん制度の改正、変更点を解説します
令和4年4月1日、くるみん認定・プラチナくるみん認定の認定基準が改正され、新たな認定制度「トライくるみん」がスタートしました。
今回は、令和4年の改正点について解説します。
くるみん制度の概要
次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができます。
この認定を受けた企業の証が、「くるみんマーク」です。
次世代認定マークを、商品、広告、求人広告などにつけ、子育てサポート企業であることをPRできます。その結果、企業イメージの向上、従業員のモラル向上やそれに伴う生産性の向上、優秀な従業員の採用・定着が期待できます。さらに、税制上の優遇措置を受けることができます。
くるみん認定及びプラチナくるみん認定企業名都道府県別一覧:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/jisedai/kijuntekigou/index.html
令和4年、くるみん制度の変更点
令和4年4月1日からくるみん制度がどのように変わるのか、変更点を解説します。
くるみんの認定基準とマークが改正されます
1,男性の育児休業等の取得に関する基準が改正されます。
男性の育児休業等取得率
※現行:7%以上 ⇒ 令和4年4月1日以降:10%以上
男性の育児休業等・育児目的休暇取得率
※現行:15%以上 ⇒ 令和4年4月1日以降:20%以上
2,認定基準に、男女の育児休業等取得率等を厚生労働省のwebsite「両立支援のひろば」 (https://ryouritsu.mhlw.go.jp/)で公表することが新たに加わります。
プラチナくるみんの特例認定基準が改正されます
1,男性の育児休業等の取得に関する基準が改正されます。
男性の育児休業等取得率
※現行:13%以上 ⇒ 令和4年4月1日以降:30%以上
男性の育児休業等・育児目的休暇取得率
※現行:30%以上 ⇒ 令和4年4月1日以降:50%以上
2,女性の継続就業に関する基準が改正されます。
出産した女性労働者及び出産予定だったが退職した女性労働者のうち、子の1歳時点在職者割合
※現行:55% ⇒ 令和4年4月1日以降:70%
新たな認定制度「トライくるみん」が創設されます
認定基準は、現行のくるみんと同じです。※トライくるみん認定を受けていれば、くるみん認定を受けていなくても直接プラチナくるみん認定を申請できます。
新たに不妊治療と仕事との両立に関する認定制度が創設されます
不妊治療と仕事との両立に関する認定基準「プラス」が新たに創設されました。
不妊治療と仕事との両立に関する認定基準は次の通りです。
- 受けようとするくるみんの種類の認定基準を満たしていること。
- 次の(1)~(4)をいずれも満たしていること。
(1)次の①及び②の制度を設けていること。
①不妊治療のための休暇制度
②不妊治療のために利用することができる、半日単位・時間単位の年次有給休暇、所定外労働の制限時差出勤、フレックスタイム制、短時間勤務、テレワークのうちいずれかの制度。
(2)不妊治療と仕事との両立に関する方針を示し、講じている措置の内容とともに社内に周知していること。
(3)不妊治療と仕事との両立に関する労働者の理解を促進するための取組が実施されていること。
(4)不妊治療を受ける労働者からの不妊治療と仕事との両立に関する相談に応じる担当者を選任し、社内に周知していること。
※各「プラス」認定を受けるためには、上記認定基準に加えて、受けようとするくるみんの種類に応じた認定基準を満たしていることが必要です。
くるみんをもっと身近に!
くるみん認定を受けると・・・
- くるみんマークを商品や広告および名刺等に載せることができます(プラチナくるみんは全12色から選べます)。
- 助成金の申請ができるケースもあります
- 税制優遇措置を受けられるケースもあります
今回の改正は同日に改正されている育児介護休業法改正( 妊娠・出産を申し出た労働者への個別周知・意向確認義務および男性育児取得促進のための柔軟な育休枠組み創設 )に合わせたものと考えられます。今後くるみんもさらに活躍が予想されますので今一度要件を確認のうえ「トライ」してみてはいかがでしょうか。
詳細は、厚生労働省HPをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/11910000/000911853.pdf
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14408.html